血液事業法案の基本理念には、これからの血液事業を国民の理解と協力のもとに、国や関係者全員が一体となって推進していこうという考え方が強く読みとれます。しかし、血液製剤の現状から、いくつかの課題が浮き彫りにされていることも否めません。
 たとえば、(2)献血による血液製剤の自給自足確立は、血液製剤の自給率の現状、少子化が進むことで予想される献血人口の低下などを考えると、現実的には難しいかもしれません。また、阪神淡路大震災のケースで明らかなように地震などの自然災害で供給がストップしてしまう恐れや、新たなウイルスへの対応なども考慮に入れることが必要になるでしょう。ですから科学技術の進歩に基づく、バランスの取れた、真の意味での「安定供給」と「安全性の確保」が達成されるメカニズムの導入が実施段階で強く望まれます。
 血液は貴重な資源であり、血液製剤は治療において、ほとんど他の薬物に代替することができません。血液製剤のこれからを方向づける血液事業法案の行方を、私たち自身の問題として見守っていきたいものです。
 



 
         
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