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血漿中のタンパク成分には感染症や治りにくい一群の病気に対し、優れた免疫効果のあることを最初に発見したのはE・V・ベーリングというドイツの医師でした。
ベーリングは19世紀後半にベルリン衛生試験所でローベルト・コッホ博士のもとで、疫病から回復した動物の血液によって疫病にかかった動物を治療できることを証明。このとき当時同衛生試験所でベーリング博士と同僚だったのが、のちに北里研究所を創設した北里柴三郎博士です。彼はベーリング博士とともに破傷風菌の研究に取り組んでいましたが、破傷風に免疫をもつ動物の血清を使うと、人間を破傷風から予防し治療できることを発見しました。
この、病原菌に一度感染した動物の血清を採取してほかの動物に移すと感染した菌に抵抗性を持つという事実は、人間の血液には抗体が存在することを証明した世界初の発見で、このふたりの研究成果は医学や科学史の分野で免疫学という新たなページを開きました。
のちにベーリング博士はジフテリアに対する血清治療の研究業績が認められ、1901 年に第一回目のノーベル医学賞を受賞しました。免疫学の権威であるベーリング博士は、自分の信念をこう述べています。
「私の治療法は、生きている生命体が病気を克服するような、自然治療法です」
こうして、血液の生命を維持する力をそのまま医薬品に応用する「血液製剤」への道が開かれたのです。 |
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