Fe
Iron
正常値
正常値表参照

 血中の鉄は、造血状態の変化によって大きな影響をうけます。このため、鉄欠乏性貧血、溶血性貧血、再生不良性貧血などの診断や治療効果の判定に用います。また、頻回に輸血をする際にも測定します。
 血清中の鉄の濃度を測定します。血清中の鉄は遊離の状態では存在せず、トランスフェリン(鉄搬送蛋白)と結合しています。そこで、トランスフェリンの全鉄結合能を測るのが総鉄結合能(total iron binding capacity: TIBC)で、血清鉄が結合していない部分の鉄結合予備能を測るのが不飽和鉄結合能(unsaturated iron binding capacity: UIBC)です。通常、血清鉄を測定する際には、TIBCやUIBCも共に測定します。
 血清中の鉄の濃度には日内変動があり、午前中に高く、午後から夕方にかけて低値となります。女性は妊娠時に低下し、閉経後では男性と同様の値となります。 
  男 性 女 性
血清鉄 55〜190μg/dL 45〜145μg/dL
TIBC 250〜380μg/dL 250〜450μg/dL
UIBC 90〜325μg/dL 105〜370μg/dL
 
 鉄欠乏性貧血、溶血性貧血、再生不良性貧血などの診断ができます。また、悪性腫瘍、白血病、骨髄異形成症候群、多血症、急性肝炎、肝硬変、胃・十二指腸潰瘍などでも血清鉄が異常値を示します。
  血清鉄 TIBC UIBC
上昇 肝障害、再生不良性貧血、白血病、
鉄芽球性貧血
鉄欠乏性貧血、真性多血症
低下 鉄欠乏性貧血、妊娠、低栄養、吸収不全 悪性腫瘍、
急性肝炎、
感染症
再生不良性貧血、
溶血性貧血、急性肝炎、
感染症

 
         
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