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2001年9月、日本で初めて狂牛病の感染牛が見つかりました。狂牛病は、伝達性海綿状脳症(Transmissible Spongiform Encephalopathy: TSE)と呼ばれる疾患群の一つで、発症すると神経細胞が破壊され、脳組織がスポンジ状になるのが特徴です。また、TSEはプリオンという蛋白により発症すると考えられているため、プリオン病とも呼ばれています。
動物では、200年以上前からヒツジのTSEであるスクレイピーが蔓延していました。このスクレイピーが、種の壁を超えた狂牛病の起源とされています。一方、以前からヒトのプリオン病として、ニューギニアの先住民族Fore族の食人の儀式(死者の肉を食べる)により蔓延したクールーが知られていました。
現在、新しいタイプのCJDとして新変異型CJD(vCJD)が注目されています。この疾患は、発症年齢が16〜39歳と若いことなど、従来報告されていた古典型CJDと相違点があることや、狂牛病と同じプリオン株が同定されたことから、狂牛病との関連が指摘されているのです。
プリオン(prion)は酵母から哺乳動物まで広く存在する蛋白です。正常なプリオンは、神経シナプス間での伝達の調節、小脳の神経細胞の維持、睡眠の調節などに作用しているとされています。
正常なプリオンは、αヘリックス構造という「らせん状」の構造が多く、病原性をもつプリオンは、βシート構造という「シート状」の構造が多いという立体構造の変化がみられます。この立体構造が変化することで、感染性の異常プリオンに変化し、プリオン病が発症すると考えられています。


 


 
         
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