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この頁はCSLベーリング社の提供資料(2005年5月現在)によるものです。
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| ウエストナイルウイルスは、SARSやトリインフルエンザなどとともに、新興・再興感染症として関心を集めているウイルスの一つです。蚊を媒介としてヒトに感染し、ウエストナイル熱・脳炎の原因になります。 |
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| 従来、アフリカ、ヨーロッパ、西アジアで流行の報告がありましたが、1999年に米国のニューヨーク市周辺から流行が始まり、2003年にはほぼアメリカ全土にまで流行が拡大しました。米国厚生省疾病管理・予防センター(CDC)の報告では、2005年にも患者が発生しています。 |
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| 1937年、アフリカのウガンダ西ナイル地方で熱発患者から分離されたウイルスで、フラビウイルス科フラビウイルス属に分類されます。大きさは直径40〜60nm、エンベロープ(脂質膜)を持つRNAウイルスです。自然界ではトリが宿主で、蚊を媒介としてヒトやウマなどの動物に感染します。 |
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| ヒトの血中のウイルス価は低く、感染したヒトの血を吸っても蚊には感染しないため、ヒトからヒトへの感染はないと考えられています。 |
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| ウエストナイルウイルスに感染しても約80%は不顕性感染で、重篤な症状を示すのは、感染者の約1%と報告されています。重篤な患者は主に高齢者で、致命率は重症者の3〜15%と言われています。 |
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| 潜伏期間は2〜14日(通常2〜6日)で、突然39℃以上の発熱があり、頭痛、筋肉痛、消化器症状、リンパ節の腫脹、発疹などの症状が出ます。軽症の場合は約1週間で回復しますが、高齢者や抵抗力の弱っている人が感染すると、脳炎を発症し、死に至る場合も少なくありません。 |
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| 米国では、1999年にウエストナイル熱・脳炎の流行が始まり、患者数は2003年まで増加の一途を辿りました。2004年には患者数は減少しましたが、2005年にも患者の発生が確認されています。 |
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| CDCホームページ http://www.cdc.gov/ncidod/dvbid/westnile/index.htm |
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ウエストナイルウイルスはアカイエカやヤブカにより媒介されます。
アカイエカにはトリを刺すタイプとヒトを刺すタイプがありますが、ウエストナイルウイルスは普通、トリを刺すタイプのアカイエカとトリとの間に感染サイクルが成り立っています。 |
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| アカイエカのタイプを遺伝子レベルで分析した研究報告によれば、米国のアカイエカは、その40%がトリを刺すタイプとヒトを刺すタイプの交雑した系統であるのに対し、南ヨーロッパでは交雑タイプが10%以下、北ヨーロッパでは交雑タイプはほとんど見つからないということがわかりました。研究チームは、トリとヒトの両方を刺すアカイエカが増えたことが、米国で大流行した原因と考えています。 |
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ウエストナイルウイルスは、ヒトからヒトへの感染はありませんが、輸血や臓器移植により感染した例が報告されています。
2003年には、輸血後4週間以内にウエストナイルウイルスに感染を起こした例が23例報告され、うち6例が輸血が原因と確認されました。残りの17例は、11例が輸血との関連なし、3例は関連不明、3例は調査中となっています。 |
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| ウエストナイルウイルスは輸血で感染することがあるため、血漿分画製剤を介した感染が懸念されますが、ウエストナイルウイルスはエンベロープを持つウイルスですので、パスツリゼーション(60℃、10時間の液状加熱処理)、S/D法(有機溶媒/界面活性剤を用いる方法)などの処理によって不活化することができます。 |
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| 米国FDA(食品医薬品局)も、「ウエストナイルウイルスの様な脂質膜を持つウイルスは、血漿分画製剤の製造工程で効果的に不活化されると考えられるので、血漿分画製剤によるウエストナイルウイルス感染の危険性は非常に低いものとみなされる」とコメントしています。 |
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| 参考資料:CSLベーリングニュースNo.2 |